ちょっとばっかりヒマだなあと、のんびりと携帯いじっていたところ、電話です。「今、引っ越しをしていて、テレビなどの回収に大至急に来てくれないか」という仕事の依頼。今日の依頼で、切羽つまった感いっぱいのお客さんの声です。心では「お仕事だよん」と思いながらも、「今からですか、今日の予定はどうだったかな」などと、少し忙しぶってみます。嘘です。そんな余裕もなく、「お伺いします」と即答。さっそくトラックで出発です。
電話の声はかなり慌てているようす。それはそうです。引っ越しなのに、いらないものおいていけないもん。そんな困ったお客さんを助けるべく、車に飛び乗り現場に急行。道すがら気分はスーパーマン。青い衣装に着替えて、マントをたなびかせてって感じ…そんなかっこよくはないけれど。急いで駆けつけますよ。人にはそれぞれ時にして、困ったことが起こるもんです。少しでも役立てるなら、朝でも夜中でも駆けつけるのが信条。今日は時間が勝負、「速攻」モード全開です。
今日のきょうの引っ越しで呼ばれるって、もしかしてあなたはものすごーいのんびり屋さん？それとも人に言えない事情がおありか、いやはや厳しいこのご時世、突然、会社の移動命令が出ることもあるでしょう…などと想像することもなく、一生懸命運ばさせていただきました。テレビ、冷蔵庫、洗濯機などいろいろ回収。引っ越しっていろいろな不用品が出るものですよ。
もくもくと働いて、トラックに積み終わったときは、なんかやり終えた感いっぱい。あの悲痛な一本の電話から始まったこれまでのいきさつを思い出し、ちょっといい気分。お客さんも喜んでくれました。そんなホッとした笑顔をみながら、我ながら思ったより早く終わったゼとひとりごと…満足満足。
労働は神が与えた罰である…ということは僕の人生自体ほぼ罰ゲームということなのでしょうか？と考えてむなしくなる日もあります。ヒマでボーとしているのもつらいし、仕事しないと食べていけないし。今日はちょっと人助けになったようで、同じお金ですが少し気分がいい。笑顔になってもらえたし、地球にもやさしいことをしたような感じ。話がでかいぜ。
今ごろあのお客さん、どうしているかなあと考えながらの帰り道。いろんなことがあって疲れた体で安全運転。明日の予定は何もないのですが、どうでもいいです。ラジオからの音楽が心地よかったです。